３日目

この日から、とうとうライブ開始だ！しかもこの日は昼と夕方２本ある！気合い入れていくべー。二日目は、みんな早起きだったのに、この日からみんな起きるのが遅くなってきた。僕も前の日寝不足だったのでこの日は結構眠れた。

１本目は、アイコンのお友達でもある、FIVE HEADの組んでくれたライブだ。（前のブログでアイコンがアップしていたライブ写真だよ。ライブハウスというより、みんな座って見る、バーみたいなところ）入り時間も近付き、急いでいるんだけど、渋滞プラス駐車場が見つからずに車を停める事ができない！！とりあえず会場近くで楽器だけをおろして、ウッチーと斉藤さんは車を停めるところを探しにいった。会場に着いてみると、１バンド目が演奏していた。Lumpというバンド。全員が身体がでかい！！そう、横に！！しかも、４人とも同じくらい横にでっかい！そして、曲がいい！パワーポップと言うか、ギターロックなんだけど、なんでこの４人がそろったのか、奇跡だ・・・。なんて見ていたら、おっと、待てよ、出順が変更になってる！優雅に見ている場合ではなかった！次toddleだー！しかし！ウッチーがまだ車を停めにいってから戻ってきて無ーい！（今回のアメリカでのライブはぜーんぶリハーサルは無いのよ）急いで連絡をとるけど、まだまだ見つからない様子。すると、ショーンが、停めにいってあげるから、とりあえず車をここまでもっておいでと、言ってくれた。優しい！！しかし、道も込んでてなかなか会場近くまで来る事ができない。そうこうしてるうちにLumpがおわった。ひえー！と、焦っていると、やっと、ウッチー＆斉藤さん到着。走ってライブハウスに駆け込みそのままセッティング、そして、ライブ開始。

お客さんはみんなビールのんでて、そして優しい。Tシャツにジーパンの双子みたいな女の子が前にたって、でっかいギターの音を出して、上手くない歌を（私の事です！）歌っているのが珍しいのか、歓迎ムードだ。しかし、あんなにバタバタしてて、はいスタートで、みんなちゃんと演る、演れるってところは本当に素晴らしい。しかもビール飲みながら。最高だ。このメンバー最高だ。そんな事を思いつつライブは終了。次のFIVE HEADを見て次のライブ会場に移動だ。FIVE HEAD、かっこいいー。曲もいいし、歌もいい！単音のギターフレーズも色があってとってもいい。日本にもきてほしいなー。LumpとFIVE HEADとは次の日も一緒だ。嬉しい。私は、その個性豊かなバンドたちを見ながら色々考えた。力を抜いてライブをやる事もできるかもしれない。その方がかっこいくておしゃれに見える時もあるかもしれない。だけど、いつも、わざとらしく押し付けがましいほど、はりきってしまう。だって、そうしてしまうんだもん。そうしかできないんだもん。個々の個性を隠す事なんてもってのほか！それしかできないならそうするべきだ。かっこわるいって思われてもいいんだもん。そんな、かっこわるさを肯定するような言い訳を考えながら、アイコンがおごってくれた、シャイナーっていうおいしいビールを飲んでいた。

さてさて移動しますか、と、みんなそれぞれ自分の楽器を持って次の会場に向かうんだけど、まあ、情けないといいますか、ハードケースに入ったギターとエフェクターを持って歩けない！！一緒に移動してたはずの男子チームがどんどん遠ざかっていく・・・アイコンと二人、重くてもうだめーと弱音を言い合いながら、右手、左手、と交互にハードケースを持ち替えながら歩く。その上、男子チームを見失ってしまったせいで道がわからなくなった！！！！行き過ぎたー！曲がる角を間違えて、遠回りをしてしまった！死ぬー！個人的には、まだ成田エクスプレスに乗るために走った時の筋肉痛で肩がバリバリなのにー。バンドマンなのに自分の楽器も持てないなんて、すみません（誰に謝ってるんだ？）

やっとの思いで会場に着くと、ジャパンバッシュという日本のバンドだけのライブイベントだけあって、注目されてるのか、たくさんの人や、カメラなんかがたくさん入っていた。
おおー、やるぞー。ますます気合いが入る僕。知ってる人もいて、なんか嬉しい。機材を置いて、みんなでメインストリートにあるバーガー屋さんでご飯を食べた。前に入った事のあるお店だ。スポーツバーだけど、バーガーがうまい！！！オニオンリングもうまい！！また食べれて嬉しかった。ルンルンしながら会場に戻った。夕方になり出番がきてセッティングを始める。いつも使い慣れている、マーシャルJCM900だ。エフェクターをつなげて音を出す。お、いいねー。なんて思っていたら、ブチブチっと、ノイズがでてギターの音が途切れる。ゲゲっ！こんな時になんなんだー！いくらやってもなおらない！しかも、ものすごい、ピーッ！って音が鳴ったり、ブチブチ音が途切れたり、小さくなったり、全然まともに音が出ない！！時間は過ぎてゆく、スタッフの人が色々やってくれるが、みんな地元の人で、英語わかんない！色々シールドがわるいのか？ギターがわるいのか？色々試すけど、全く原因がわからない！！アンプかもしれないってことで、ツイードのフェンダーにアンプをかえてくれた。見た事無いー。それでも音を作ったりしてやってみるが、やっぱりダメだ。だんだんお客さんが待ちきれずに減っていく、全然なおらない、急かされても全くわからない、そうこうしてるうちに、MCの人がしゃべり出した。toddleです、どうぞー！みたいな事言ってる！やばいー！こんな時英語ができたら、しゃべって、もうちょっと待ってねなんて言えるのにー。しかし、強行突破だ、１曲目を始めざる終えない状況になり、始めた。ダメだー！ぜんぜんまともに音が出ない！だけど、もう、誰が助けてくれるわけじゃない。ギターがわるいのかと思って、toddleの前のバンドの方に（アベンジャーズインサイファイのかた、ありがとうございましたー）ギターを借りて２曲目始める。だけど、だめ。やっぱり、とぎれとぎれで音が出ない。この日、このイベントは１バンド目でトラブルがあり、ただでさえ時間が押していて、スタッフみんなが急いでいた。それなのに、僕のせいでもっと時間が押している。１曲削って、あと２曲ってところで、ホントにダメなので、アンプに直でつないで、やった。音さえ途切れないけど、なれないアンプで音がちゃんと作りきれてないため、ペナペナだ。

今考えると、早く、直でつないでおけば良かった。エフェクターがなくてもボリュームのつまみでなんとでもなるじゃないか！・・・冷静に考えられる様になった頃は最後の曲だった。情けない、悔しい気持ちでcolonnadeをやっていた。カメラもたくさんいて、パチパチとってる。撮るなー！！とこころで叫んだ。こんな、情けないライブをしてしまうくらいなら、死んだ方がましだと本当に思った。でも、他のメンバーは、僕の不調をカバーしようと、本当に頑張ってくれていた。それも、本当に申し訳なくて、泣けてきた。終わってからは、もう、マンボウの様に、ぽかーんと、なった。情けない。どうにでも対処できたはずなのに、テンパってまったくダメダメだった。長い事バンドをやってるけど、こんなにトラブルがなおらなかったのははじめてだ。歩く力もなく、慰めてくれるみんなの言葉も僕を素通りしていく。一人で、嫌な雰囲気を悶々と発している。でも、ニコニコ笑って、しょうがないねーなんて、今、まだ言えない！！みんなごめんなさい！そうこうしているうちにそのイベントも終わり、撤収になった。車に機材をつめて、さあどうするかというところ。私は、明日もライブがあるし、家にもどってエイミーのアンプを借りて自分の機材のチェックをすることにした。すると、メンバー４人みんな、疲れたのもあってか、見たいライブもあるだろうにみんな一緒にお家に帰ってくれた。しかも、帰りに見かけて、ああ行きたい、とつぶやいたら薬局に寄ってくれた。お菓子や、化粧品や、薬や、色んなものが売ってて眺めてたら、ちょっと嬉しくなった。・・みんな優しいなー。

家に帰って、機材を広げた。まずは、ギターを手に取って、ポロリポロリ自分の好きな曲を弾く。あまりに気分が落ちてしまったので、チェックの前にまず、自分を慰める一曲を・・・。さてさて、では、まず、ケーブル。これは、大丈夫。そして、エフェクター。パッチケーブル。ひとつひとつやっていくうちに怪しい奴が出てきた。チューナーだ。お前だったんかー！？はっきりとはわからないけど、何となく犯人が分かった！その作業を行ってる間に、男子２人はすやすやと、寝てしまっていた。アイコンが、わかったー？と聴いてきてくれたので、チューナーかなーというと、すぐにお友達に連絡をとって、かしてくれる人を探してくれた。本当にありがとうー。僕も、疲れたけど、原因がわかって、気持ちも明日のライブに迎えそうになったので、もう寝た。

夜中に目を覚ますと、ライブを見にいっていた畠山さんと斉藤さんが帰ってきてて、アイコンも、江崎君とウッチーも起きてて、みんなで何か食べている様子だった。
みんなでワイワイ話している声を聞きながら、何となく安心した気持ちで、もう一度寝た。